第二海堡上陸ツアー
海堡とは海上に作られた人工的な島で、砲台を設置して海上から敵の侵入を守る施設のことだ。東京湾には第一から第三までの海堡がある。東京湾の真ん中、横須賀の観音崎から富津市の富津岬のあいだにあり、東京湾に侵入してくる外国船を排除する目的で設置された。
当時は大砲の性能が低く、東京湾の侵入を完全に防ぐことができないために設置が計画されたが、完成時には大砲の飛距離も伸びており、早速不要となってしまった人工島である。
第二海堡は2018年に管轄の国土交通省より観光目的で解放が認められ、2019年から民間の観光業者によって上陸ツアーがスタートした。今回ははとバスのツアーで行くことにした。最近、はとバスツアーにハマり始めており、面白いツアーを物色していたら、たまたまウェブ限定での申し込みがあったので、すかさず申し込んだのだ。
はとバスツアーは東京駅丸の内南口側にあるはとバスの停留所に9時30分に集合となる。

少し早めに来て、はとバス停留所が目の前に望めるスターバックスKITTE丸の内店で朝食を取る。トールサイズのドリップコーヒーとベーコンとほうれん草のキッシュを食べながらKindle Oasisで読書をして時間が来るのを待つ。
待ち合わせ時間になるバスの乗車が始まり、予約時に決められた座席に座る。2台のツアーバスで横須賀まで向かった。

天気が悪かったので、バスの車内でポンチョが配布される。第二海堡では傘の持ち込みが禁止されているので、雨を防ぐ手段として配られた。お土産として持ち帰ってもいいとのこと。
バスはよこすかポートマーケットの駐車場に停車し、すぐ近くの三笠公園に向かう。到着後はすぐに三笠船内に入ってよこすか海軍カレーを食す。

本来は立ち入ることができないこの場所の下にある士官が使っていたとされる部屋がカレー会場だ。船内の案内人の話だと、いまのところはとバスツアーだけに公開しているとのこと。

カレーはいたって普通。サラダと牛乳がついてきた。座席の設置は意外に狭かった。

食べ終わるとお皿に「Thank you」の文字が見える。

三笠船内を見て回ったり、公園内を散策したりできる。ちょうど、乗り物に関するイベントが開催されていて、陸上自衛隊の車、パトカー、消防車などが展示されていて、子供たちが乗ったりしていた。

ツアーは三笠桟橋から小型のクルーズ船で向かう。同じ場所から猿島への船も出ている。

猿島の横を通り過ぎて第二海堡に向かう。

第二海堡は船に乗ってしばらくすると、すぐに目に入ってくる。

海上保安庁の船が近くに停泊していた。

上陸する場所のすぐ近くに「イの」という文字が見える。「イ」の前が崩れていてなんと書かれているかはわからない。

防波堤。

上陸すると音声ガイダンス用の端末が配布されている。端末のチャンネルをガイドの指示で合わせると、ガイドの話す声が耳元で聞こえてくる。風の音で聞こえずらいということがない。イヤフォンは使い捨てのものらしく、帰りに持ち帰ってもいいという案内があった。
上陸前に注意事項がある。「残していいのは足跡だけ、撮っていいのは写真だけ」とのこと。写真はSNSなどで公開してもいいが参加者の肖像権に注意とのこと。ツアーガイドについては肖像権は主張しないとのこと。すぐ脇にある海上災害防止センターの消防訓練施設は撮影禁止。また、団体行動で個人行動ではないので注意だ。

上陸したら見えてくる何か。

砲台やカノン砲が設置された跡がある。


砲台跡の横には灯台がある。

近くに設置されたソーラーパネルによって電力を賄っているそうだ。
すぐ脇に崩れた岸壁を載せている場所があった。

ガイドによっていちばんの撮影場所と案内されるのがこの看板。本来は立ち入ることができない第二海堡に入ったことを自慢できる看板とのこと。みんなここで撮影。
崩れたレンガがあったと思えば、光ケーブルが通っていたりして、一応はちゃんと管理されている場所なのだなとわかる。

2番目の撮影スポットとして案内される場所。第二海堡を示す「FORT NO.2」の文字と灯台。

レンガにはいくつかにひとつ、どこで作ったかを示す場所が書かれたという。ここでは桜のマークが入ったレンガがいくつか見ることができる。
太陽光パネルの間を通り抜けていくと第二海保のメインの場所に出る。
そして第二海保のメインである防空指揮所。登ったり入ったりすることはできない。外から見るだけ。
第二海保の海岸沿いに戻り、レンガ塀の案内がある。焼過煉瓦といって、焼き過ぎぐらいに仕上げて防水性能を上げたそうだ。レンガに埋まっている鉄のフックは輸入品でケーブルを設置したのではとのこと。

一通り見て回り、第二海堡をあとにする。途中でタンカーが通過したあとを通り抜け、走行波によって大きく揺れ、片足が海水にまみれに。

第二海堡のあとはよこすかポートマーケットで買い物タイム。スカレーちゃんがいたので、購入して一緒にはとバスと記念撮影。

三笠の入館料が安くなっていたとのことで、支払い済みの金額の差額の補填としてハンドタオルが配布された。