Office 365 Business Premiumに契約している。どちらかというと法人向けのプランであり、個人向けのものではない。個人向けのプランはPersonalとかHomeとかSoloという名前だ。では、なぜわざわざ法人向けの契約にしているのか。それにはたったひとつの理由がある。
メールのホスティング、つまりExchange Onlineが使いたいからだ。Exchange Onlineだけの契約もあるけど、Officeも欲しいのでBusiness Premiumにしている。料金は年間契約で税別16,320円。Exchangeだけのプランだと年間契約で税別5,280円。
メールならGmailでいいと思うかもしれない。でも、ブログをやっていて同じドメインのメールアドレスを持っていないのはいろいろ不都合が多い。AWSで証明書の設定をやっていたりすると、ドメイン宛のメールが飛んでくるので、設定が先に進まなくなるなどの不都合が出てくるのだ。だから、ブログと同じドメインのメールアドレスを持つことに意味がある。
それでOffice 365だ。Office 365であればExchange ServerをMicrosoftが運営してくれる。Exchange Serverはけっこう難しいので、ちゃんとマスターするなんて大変だし、マスターすればそれだけで飯が食っていけるぐらいのスキルになる。それぐらい難解なサーバーソフトウェアをメーカーであるMicrosoftが運営してくれる。自分だけのために。
Exchange Serverであれば、iPhoneでメールを登録するときExchangeで登録できるので、メールのプッシュ配信に対応している。Gmailだとフェッチになるので、数分おきにサーバーに問い合わせる形になり、メールがリアルタイムで配信されない。iPhoneでメールをリアルタイムに取得するには、Exchangeの設定ができるOffice 365がいい。
GoogleがGmailのプッシュ配信をやめたのはMicrosoftへのライセンスの支払いをなくすためというニュース記事を読んだことがある。Gmailは以前、Google SyncというサービスでExchange形式でメールなどを同期するサービスを展開していたが2013年にサービスを終了している。Google Syncで使われていたのが、Exchange ActiveSync Protocolだ。その名の通りMicrosoftがPDA向けに開発したものである。ニュースを検索してみると、2009年2月にMicrosoftがGoogleにActiveSyncのライセンスを提供したことを報道している記事を見つけることができる。
マイクロソフト、グーグルに「ActiveSync」ライセンスを提供 – ZDNet Japan
Gmailのアプリを使えばいいのだろうが、iPhone標準のメールアプリですべてのメールを受け取りたい。大切なアカウントのメールは、できればリアルタイムに。そのためにExchangeを使う、だからOffice 365を選択する。
もしブログなどウェブサイトを運営していて、そのドメインのメールアドレスが欲しくなったときは、Exchangeが使えるサービスがオススメ。ExcelとかWordも欲しければOffice 365 Business Premium、メールホスティングだけでいいならExchange Onlimeがいい。など、どちらもDNSの設定が必要なので、DNSを自由にできるサービスを利用している場合に限る。