Wordを使っている人からよく聞く「Wordは余計なお節介」という言葉。Wordを使っていると、勝手にインデントしたり、中黒の項目をリストにしてしまったり。
これらの動作は本当に余計なお節介なんだろうか。
お節介に感じる理由
実は、Wordは一定のルールで文書を作るのに便利なアプリケーションだ。では、なぜお節介に感じてしまうのだろうか。それは、ずばりその場その場で自分のルールを適用しようとするからだ。
Wordにはデフォルトでスタイルのルールがある。それに基づいて文書のスタイルを変えていっているのだ。だから、自分のルールがデフォルトのルールと異なる場合、「余計なことをしやがって」という感想を抱いてしまう。
スタイルをあらかじめ決めてしまう
Wordで文書を作り始めるとき、まずはスタイルを決めてしまおう。そして、文書を作っていく中で、あらかじめ決めたスタイルを適用していく。
あらかじめスタイルを決めておくメリットは、常に同じルールで書式を設定できるということ。例えば、見出しがいくつかある文章を書いているとき、その都度、見出しの書式を設定しなくても、見出しのスタイルを選ぶだけで、すべての見出しを同じルールでデザインすることが可能だ。
ふたつ目のメリットとして、あらかじめ自分のルールを設定しているのでお節介に感じることがなくなる。
スタイル設定方法
スタイルの書式を細かく設定していく方法を紹介する。

「ホーム」タブの中にある「スタイル」を開き、設定したいスタイルを右クリックして「変更」を選ぶ。

「スタイルの変更」画面でスタイルを変えていく。ここではフォントを「BIZ UD Pゴシック」に変更してみた。

細かい設定は左下の「書式」から行う。

「見出し1」の書式を変えて青い背景の白文字にしてみた。「罫線と網掛け」の設定で「塗りつぶしの色」を設定することで背景を設定できる。
適切な書式を選ぶ
箇条書きをするときは箇条書きのスタイルを、数字付きの箇条書きのときは段落番号のスタイルを選ぶ。自分で中黒を入力しない。見出し項目をいくつか設定したかったら、見出しのスタイルを選ぶ。スタイルのデザインが気に入らなかったら書式を変えておく。
それぞれに最適なデザインになるので、自分で一からデザインを作ろうとしない。変えたかったら、それぞれの定義で設定しておく。それぞれにあったスタイルをちゃんと選ぶことで整った文章を作ることができるようになる。
この辺の感覚はHTMLを書いていたり、マークダウン形式で文章を書いていたりする人ならよくわかると思う。また、iPhoneのメモで「タイトル」「見出し」「小見出し」「本文」「箇条書きリスト」「番号付きリスト」などを選んだことがある人もいるだろう。Wordでも同じことをすればいいだけ。
自分ルールで中黒や番号をつけたり、太字にしたりするよりも整った文書ができているはずだ。