ポストにとあるチラシが入っていた。光回線の営業のチラシだ。普通ならスルーするところなんだけど、ちょっと気になるところがあってネタにすることにした。

宛先は「入居者様 各位」となっている。右上の「令和5年版」という記載がある。今年用のチラシということだろうか。チラシというか一般的な文書の体裁をとっていて、タイトルは「マンション共同通信設備の速度規格に関するお知らせ」となっている。

まるでマンションからのお知らせのような体裁をとっている。マンション理事会でこんな文書は配布を決定していない。文書を読んでいくと嘘の記述もある。

お住まいのマンションには、管理組合様・管理会社様・オーナー様にご承諾をいただき、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供する高速インターネット設備(NURO 光 for マンション)が導入されておりますが、

さて、ここで嘘の記述なんだけど、うちのマンションでは管理組合も管理会社も承諾はしていないし、NUROは導入されていない。今期、マンション理事会の役員をやっているんだけど、インターネット設備の更新については先送りを決定している。

さらに共同通信設備の説明としても嘘の記述が見られる。

当マンションにはソニーグループによる光ファイバーが共用部まで敷設されており、

ダウト。

敷設されていない。回線を引きたくて各社に確認しても受け付けてなかったり、NTTに問い合わせろと回答があったりで、肝心のNTTでは配線ルート現場調査費用がそれなりに必要なため見送った経緯がある。完全に嘘広告である。なぜか「ソニーグループ」を太字にしているあたり、ソニーブランドを協調することによる安心感を演出しているように見える。

裏面を見てみると、「速度遅延対策」という項目で驚くべき記述が見つかった。

細い回線(IPv4)ではなく太い回線(IPv6)でインターネットを提供することで混雑の緩和を図る。

回線の太さとIP(インターネットプロトコル)のバージョンは関係ない。IPv6でもPPPoEならNTTの終端装置を経由するため回線は遅い。速い回線を目指すならIPoE接続でなければならない。

あとはどこまで本当かわからない工事費用の一部ご支援についての記述があったり、ちょっと前の携帯みたいに(いまもかな?)縛り契約で自動更新。あとちょっとわけのわからない記述がある。

本設備は2年単位の自動更新となります。更新期間(3年契約の満了月、翌月、翌々月)であればご解約されましても契約解除料は発生いたしません。

2年単位更新なのに3年契約ってなんだろう。

怪しいところを見ていくとキリがないのでこれぐらいにするけど、消費者庁より光回線のおとり広告に関する注意が案内されている。それと似ている事例である。

光回線インターネット接続サービスのおとり広告に関する注意 | 消費者庁

基本的にマンションの設備に関してはまず管理会社に問い合わせる。これを徹底していれば怪しい業者を入れることもなくなる。

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