Apple Arcadeを契約して半年ほど経った。ゲームコントローラーも導入し、Apple Arcadeで公開されているゲームを楽しんだ。ソシャゲから離脱して完全に乗り換えることができたのだろうか。
結論から伝えると、ソシャゲはやめていない。やめたものもあったけど、そのうちひとつは復帰してしまった。
そもそも、Apple Arcadeと一般的なスマホのソシャゲでは、マーケットが違うのだと実感した。
Apple Arcadeのゲームは質が高い。しっかりと作り込まれたゲームが多い。課金される要素もなければ、広告もない。才能あるゲームクリエイターにAppleが投資することによって作成されるゲームは、ちゃんと作り込まれている。そのため、ゲームに取り組む姿勢として、どうしてもしっかりと腰を据えてプレイすることになる。
だから、Apple Arcadeが対抗するゲームはソシャゲというよりも、家庭用ゲーム機のゲームなんだと思う。同じようにしっかりと作り込まれ、メディアに収録されて販売される家庭用ゲーム機のゲーム。同じように腰を据えてプレイするように開発されている。
一方、ソシャゲはスマートフォンが前提なので、隙間時間でも遊べるし、片手間でもプレイできる。オートプレイがついているゲームも多い。腰を据えないでも遊べてしまえるゲームなのだ。
これはどちらがいい悪いというものではなく、そもそも遊んでもらう対象が違うのだと思う。ちゃんと腰を据えてしっかり作り込まれたゲームをプレイしたいという要求に応えるのがApple Arcadeだったり家庭用ゲーム機だったり。
隙間時間に時間つぶししたかったり、イベントなどで新しいシナリオを継続的に手軽に楽しみたい要求に応えるのがソシャゲ。そういう棲み分けなんだなと。
もちろん、子供が安心して遊べるのはApple Arcadeだと思う。ソシャゲなどの課金要素があるゲームはどちらかというとお金を自分の責任で自由に使える大人向けだ。
だから、Apple Arcadeかソシャゲかではなく、Apple Arcadeか家庭用ゲーム機かということなんだ。でも、Apple Arcadeはゲームがそれほど充実しているわけではないので、いまのところは家庭用ゲーム機に軍配が上がるのだろう。
ゲームの充実しない理由は、ゲームクリエイターが開発を始めるハードルが高いのだと思う。Appleの審査があるので、それでゲームが充実しない。家庭用ゲーム機なら先行投資でゲームソフトを出してしまえる。
Apple ArcadeはAppleが大規模に投資をするか、Appleが投資するという仕組みを変えて、ゲームクリエイターのハードルを下げるかして、ゲームの数をしっかりと揃えなければ、継続して遊んでもらえるプラットフォームにはならないのではないだろうか。
ちなみに、いま一番の楽しみはFantasianのリリースである。早く出ないかな。